4月の勉強会特別編は、「デザインバーコード」で2006年のカンヌ国際広告祭(*1)チタニウム部門(*2)でグランプリを獲得された、株式会社1192の鎌倉生光様をお迎えして、「アイデアの力で世界へ」というテーマで講義を行って頂きました。
*1:2011年からは「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」
*2:当時の基準は「業界を前進させる革新的なもの」
「デザインバーコード」とは、商品パッケージに付いているバーコードに遊び心ある演出を加え、新たな広告コミュニケーション手段へと昇華させたものです。
最近では「じゃがりこ」でデザイン募集の結果発表が行われ、優秀作品がパッケージに載っていますね。
講義では、仲間とアイデアを練って企画・売り込みを行い、時代の流れを上手く活用して採用され、カンヌへ応募する過程などを紹介いただきました。
鎌倉様は大手広告代理店に勤められていて、組織としてはカンヌを経験されていたそうなのですが、「デザインバーコード」の時は、会社に内緒で仲間と協力して戦略を練り、結果グランプリ獲得をされたそうです。
また、人が面白いと思ったり心が動くことは人類共通で、以下の3つを意識すると良いとのアドバイスを頂きました。
・言語に依らない「ノンバーバル・コミュニケーション」
・消費者やユーザの隠された本音である「インサイト」
・デジタル・デバイス内だけで完結させず、「その場所へ行く」等の「フィジカル」を使わせる
◆第二部:コミュニケーションデザイン
第二部は「コミュニケーションデザイン」と題して、「プロイセンのじゃがいも」や「I ♥ NY」の事例を基に、「人の気持ちを動かす」事例を紹介いただきました。
中でも「ナッジ」と呼ばれる、消費者・ユーザに行動を促す手法は世界でトレンドになっていて、日本でも2017年4月に環境省内にナッジ活用の特別チームが発足するなど、行政でも取り入れられているようです。
クリエイティブチームの感想を聞くと、一番食いつきが良かったのはこの「ナッジ・アイデア」に関することでした。
◆講義を受けて
クリエイティブ業界人としては、一度はカンヌに関わってみたいとの想いはありますが、ナショクラクラスの大きなキャンペーン等でないと、なかなかチャンスが無いと思いがちですが、鎌倉様方は個人レベルでの活動でグランプリを獲得されているので、凄いと思いつつ、我々もまだまだ努力が足りないなぁと痛感させられました。
講師を務めて頂いた鎌倉様、どうもありがとうございました!
クリエイティブディレクター
Keichi .S
元デザイナーとしての経験をもとに、デザイン面はもちろん、ユーザビリティ、アクセシビリティにも配慮したWebサイトの制作を心がけています。また、改善提案やコンテンツ企画も得意としており、クライアント様、ユーザー双方のニーズに合わせたご提案ができます。