テクノデジタルグループは、システム開発からUI /UXデザイン、マーケティング、最新技術まで、お客様の課題をグループ企業の強みを活かして包括的に解決しています。今回は、インテリアブランドA社の3Dシミュレーション開発プロジェクトについて、テクノデジタルの日下部さん(ITコンサルタント)、COMBOの小岩さん(COMBO代表)、中村さんにお話を伺いました。
インテリアブランドのECサイトを活性化する3Dシミュレーション
―3Dシミュレーションはインテリア業界のECサイトでよく使われる技術と聞いております。今回のプロジェクトの背景、またクライアントのご相談内容はどのようなものだったのでしょうか。
日下部:インテリアブランドA社の組み合わせできるソファをコーディネートする3Dシミュレーション開発の公募に、テクノデジタルが手を挙げたのが始まりで、その後、提案が通りプロジェクト実施につながりました。対象ブランドは、さまざまな素材やカラーを組み合わせてつくるという商品の性質上、店舗にもすべてパーツを揃えられなかったり、自分の部屋と合うかイメージしづらいため、3D上で自分の部屋をヴァーチャル上に作成しソファを組み合わせていくシミュレーションをECサイトに構築するといった内容でした。
―3Dシミュレーション開発にあたって、グループ企業間ではどのような体制で行ったのでしょうか。
日下部:実は、ちょうどこの案件を受注する前にテクノデジタルとCOMBOがグループ企業になりました。COMBOは、3DをはじめARやVRを専門分野として事業展開をしていたため、グループで協業して3Dシミュレーション開発を進める体制が整っていました。
テクノデジタル側で、クライアントの要件などをヒアリング、プロジェクトマネージメントをして、COMBOの方で実際に開発をするといったチーム体制で効率良く業務を遂行していきましたね。
中村:テクノデジタルがクライアントのご要望をうまく引き出してくれたおかげで、ソファを3Dモデルに置き換える際のこだわりついても、クライアントの意向に沿って開発することができました。
―グループ企業間で良いチームワークを築いていたのですね。
日下部:そうですね!グループ企業になって初めてのプロジェクトということもあり、最初はお互いに気を遣うところがあったのですが、リモートでのミーティングも頻繁に行い、年次関係なくフラットなコミュニケーションがとれるようになり、雰囲気の良いチームができたと思います。こうしたチームワークもあって業務も効率良く進み、スタートから約3ヶ月くらいで納品することができました。
ECサイト上でいかにパーソナライズな体験を作り出すかがカギ
―3Dシミュレーション開発によって、クライアント側で抱えていたECサイトの課題をどのように解決に導いていったのでしょうか
日下部:インテリアブランドの場合、ECサイトでソファなどを購入する際にエンドユーザーが気にされるのが自分の部屋と合うかどうかです。こうした背景から、A社も、エンドユーザーが自分の部屋に合うソファをセレクトしやすく、コーディネートのイメージが湧きやすくなる3Dシミュレーションにこだわっていました。
中村:クライアントがリアルなイメージにこだわっておられたので、開発側も、ソファの細部まで再現することを意識しましたね。ソファの縫い目や影などの細かい部分も3Dで再現できるようにして、ユーザーによりリアルにソファを選んでいただけるシミュレーションを構築しました。
―細部までこだわることによって、ユーザーの体験をよりリアルにし、コンバージョンに導くということですね。
日下部:そうですね。よりパーソナルでリアルな体験をECサイトに再現してユーザーのライフスタイルにその商品がある暮らしをイメージしやすくすることで、購買につなげていけると思います。
A社は、ゆくゆくはお客様のお部屋の写真をECサイト上に取り込んでそこにソファを配置できるARを駆使したシミュレーションも展開されたいようでしたし、こうした背景から、最新技術は今後より求められると感じますね。
中村:今回の3Dシミュレーションは、VRを使用したのですが、弊社は創業当初からARにも力を入れておりまして、これまで不動産会社向けの内装のシミュレーターや自動ドアのシミュレーターなどの実績もあるので、そのようなパーソナルな体験をECサイトなどで構築するプロジェクトなどで今後もお役に立てると思います。
最新技術に関する知見もありますので、構想やイメージをいただければ、お客様が解決したい課題に寄り添ってカタチにできます。
3DシミュレーションやVR /ARを活用したECサイトの可能性
日下部:例えば、ファッション業界の場合、AR技術を使って自分の写真をデジタル上で取り込むことで、自分の顔に合うピアスを選ぶことができると、購買に迷っていたユーザーの背中を押すこともできると思います。アフターコロナの時代に、実店舗とECサイトをどう連携させるかなどが課題になってきていますが、実店舗に行かずとも自分に合う商品を選びたいというユーザーのインサイトを満たす施策として、今後も最新技術が応用できると思いますね。
中村:そうですね。どうしてもフィッティングしないと自分に合うかわからない洋服などもARの技術で、細部までフィッティングできるようにすれば、購買につながると思いますし、美容整形の業界などでもARを取り入れて、よりリアルになりたい顔のイメージを具現化することができると思います。
―AR /VRは最新技術ということもあって、まだ体験したことのない新しいサービスを作り出すというやりがいがありますね!最後に、今後の展望をお聞かせください。
小岩:グループ間でそれぞれの企業が強みを持っていますので、今後もお互いの強みを生かしてシナジーを生み出していければと思います。
また、最新技術に関しては、漠然とこんなことができないかといったイメージがあれば、研究開発の段階からプロジェクトに参加して、AR /VRなどを活用してどう実現していくかをサポートさせていただきます!
日下部:AR /VR分野に強いCOMBOとサイト構築やシステム開発を専門としているテクノデジタルの間で交換留学などをして、お互いの知見を高め合うということもしてみたいですね!テクノデジタルでもAR /VR分野に強い人材を育てていければと思います。
中村:そうですね!お互いの強みをより高め合うようなグループ関係を今後も期待しています!