時代のニーズに合わせて、「働く」を変える企業、SBヒューマンキャピタル様。採用企業と採用者のマッチングの新しい形として生まれ、業界に驚きを生んだオークション型キャリア転職サイト『キャリオク』。その誕生から約1年半の月日が流れた今、改めて、テクノデジタルとの開発の日々を振り返ってもらった。
「『オークション制度』を利用して転職した人の9割は、前職より年収がアップ」(黒崎)
コロナ禍であっても、『キャリオク』は順調にユーザー数を伸ばしていますね。
黒崎
ありがとうございます。おかげ様で徐々に『キャリオク』ブランドを知ってもらい、実際に使ってもらえる人が増えているのは本当に嬉しいことです。
『キャリオク』といえば、やはり、「オークション制度」です。改めて、この制度の特徴を教えてください。
黒崎
はい、この「オークション制度」は、転職者がキャリアシートを登録し、オークション制度に申し込むと、企業から年収が提示されたオファーが届くシステムです。よくある、一般的な転職サイトの年収査定システムは、いくつかの質問に答えて導き出すものです。しかし、本当の年収査定は採用を考えている企業の判断が反映されて、初めて導き出されるものではないでしょうか。
例えば、「データベースエンジニアが喉から手が出るほど欲しい」という企業がいれば、逆にそこまで必要としない企業よりも、高い年収を提示することは想像に難くありません。そうした企業からのリアルなオファーをもらうことで、求職者は本当の市場価値を知ることができます。
それはすごいですね!
黒崎
実際に「オークション制度」を利用して転職した人の9割は、前職より年収がアップしたという数字があります。転職によって、十分な評価を得た人が増えているのは嬉しい限りです。結果的に求職者の登録者数は右肩上がりで伸び、もうすぐ登録者数が30万人を超える勢いです。
弊社も採用企業のひとつとして、大変お世話になっております(笑)。
黒崎
ご利用いただき、ありがとうございます! もともとは、弊社の『イーキャリア』に採用情報を掲載したい、というご連絡をいただいたことがテクノデジタルさんとの初めての出会いでしたね。
そうです。貴社の営業さんが弊社に来社して……
黒崎
その打ち合わせの際、テクノデジタルさんから「弊社の開発部隊を紹介させていただけないでしょうか?」という流れから、『イーキャリアFA』のAPP(※1)開発をお願いしました。
※1 APP(アプリケーション・ソフトウェア)の略
率直に、そのAPPの完成度や開発過程はどうでした?
黒崎
APP『イーキャリアFA』の出来は満足しています。この仕様決めの段階で、弊社があっちにいったり、こっちにいったりと方針が色々変わっても、本当に辛抱強く、柔軟に対応してもらえました。どうしても、プロジェクトを進めていくと、「こうしたほうがいいよね」という案が出てくるので、それに懲りずに、対応していただけると本当に助かりました(苦笑)。
このインタビューに際して、事前に弊社の開発チームにも、『キャリオク』の開発話を聞いてきたのですが、「貴社のエンジニアチームと一体感を持ってできた」というフィードバックがありました。
黒崎
嬉しい話ですね。私たちはどうしても、求職者目線であったり、企業目線であったりという二方向で考える必要があります。しかしながら、どちらか一方の目線になると、もう片方の目線がおろそかになる。そのあたりを特に、(テクノデジタルの)開発メンバー中心に、「こうやったほうが、求職者は分かりやすいですよ」等の意見をいただけたので、本当に助かりました。
坂本
「ジョブロケーション」機能はテクノデジタルさんからの提案でした。住所を入力すると、周辺の地図が表示されて、その地図上に「このショップで店員を募集」や「この不動産会社でスタッフを募集」等、エリア内の求人情報が表示される機能です。 正直、地図情報システムは弊社エンジニアチームとしては初めての経験でしたが、テクノデジタルさんのエンジニアチームから、「こんなことができます」と提案してもらえたことで、ユーザーのニーズに応えることができたと確信しています。
黒崎
次なる打ち手として、AIの搭載やオンライン面談の内容をフィードバックできる等の新機能を考えています。
和田
そうですね。今では、テクノデジタルさんとは、私たちが考えていたことが、必ずしも“正”ではない、という率直な意見を言ってもらえる関係になっていますからね。『キャリオク』では、私たちの思い込みを打ち破ることができたのは大きかったです。
和田
やはり、サイトを見た求職者が、「次に何をすればいいのか分からない」ということを防ぐことができたことで、登録者を増やせていると思います。つまり、ユーザーが求めている次のアクションが何か、ユーザーの導線が明確になったので、よりユーザー視点で開発することができました。
まっ、『キャリオク』の画面数が500以上になったときは驚きましたが……
画面数が500以上?
和田
画面数がこんなにも多いサービスは、弊社ではやったことがなかったです。加えて、進め方もそうです。特殊な進め方でした。
画面仕様書を作らずに、プロトタイピング作成ツールの『Adobe XD』を使用して、デザインをメインに画面を設計する。こうした方法で開発できたのは、対応力のあるテクノデジタルさんだからこそですね。本当に感謝しかありません(笑)。
黒崎
サービスを理解するだけでなく、弊社のマインドまで理解していただけたので、すごくやりやすかったですね。『キャリオク』を画面仕様書ではなく、デザインカンプで画面を開発したことで、社内でもこの方法が浸透しました。弊社の役員との確認も、スムーズに進められるようになりましたね。
嬉しいお言葉ですが、弊社はクライアント様を“真のパートナー”だと思っているので、納品して終わりではなく、本当にパートナーのビジネスがグロースしているのかも気になります。
黒崎
業種にもよりますが、ある企業はエンジニアの採用で1人当たり36万円だったという話を聞きました。1名採用するまでに約11件の応募で済んでいるので、人事の負担も随分抑えられたようです。
『キャリオク』を使って採用した企業の平均的な数字は、1名採用する為にかかるコストは27.3万円で、応募数は19件(※いずれの数字も2020年10月時点のもの)。採用企業からは、「他社の転職サイトや人材紹介サービスと比べて、圧倒的なパフォーマンスを発揮している」というお言葉を頂いております。
当然、繰り返しになりますが、転職者の9割以上が年収アップしているので、応募者からも喜びの声が弊社に届いています。
採用企業と求職者から喜ばれているサービス、『キャリオク』の今後が気になります。
坂本
企業が欲している人、その条件にマッチした求職者、それぞれが適切なタイミングでお知らせを見ることができれば、オークション制度をもっと活用してもらえるようになると考えています。このサービスの活用が進めば、会社と人との関係は、会社優位から「イコール」になる社会作りに貢献できます。
黒崎
『キャリオク』を活用することで、採用企業や求職者にとって、新しい職場での活躍がスムーズになるサービスに育て上げていきたいですね。今後、採用企業と求職者とのマッチングの精度を高めるために、AIを搭載したり、オンライン面談の内容をフィードバックできる等、様々な新機能を考えています。
弊社にも開発部門がありますが、最新の情報をキャッチアップするのは、ベンダーのほうが速いので、『キャリオク』に活かせる、活かせそうな新しい機能をテクノデジタルさんにはどんどん提案していただきたいですね。
ありがとうございます。弊社も、貴社の「働く」を変える、というスローガンに共鳴しているので、今後も“真のパートナー”として貢献していきます。
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